資産運用を始める前に

資産運用は、やみくもに始めても効果的に資産を増やせるとは限らず、時には資産が減少してしまうこともあります。

資産運用を始める前に、次のような点を考慮し、丁寧に計画を立てましょう。

中高年からの資産運用・始める前のポイント

資産運用を始める前のポイントとして、次のようなことがあげられます。

今後の生活設計を立てる

資産運用を始める前に、今後の生活設計(ライフプラン)を立てましょう。

10年後、20年後、30年後と将来の生活設計を立て、必要資金と余裕のある資金を明らかにした上で色々な運用法を行っていくのが資産運用の基本です。

まず、今現在の資産(家や土地、車などの財産)と負債(ローンなどの借入金)を書き出してみましょう。

次に家族全員の年間収入と、年間の必要経費(住居費、光熱費、税金、保険料、食費など)を計算しておきます。

この年間収入と年間の必要経費は、定年退職後や65歳の年金受給年齢、子供の独立などによっても変わりますので、5年と、10年後、20年後などと区切って予想を書き入れます。

また、必要経費に加え、ふいの出費(冠婚葬祭に関する交際費、家のリフォーム費用、介護費用、入院費など)も予備費として計上しておきます。

資産運用の情報を収集する

資産運用を効率的に行うには、情報収集は欠かせません。

書籍やインターネットを利用したり、パンフレットを取り寄せてみたり、または取引先の銀行などに出向いてアドバイスを受けるのもひとつの方法です。

資産運用は、安全確実な「貯蓄」と、高リスクで積極的にお金を増やして行く「投資」をいかに組み合わせて行くかということが基本になりますが、貯蓄と投資にはどのようなものがあるかといった知識があるだけでも違ってきます。

そのほか、それぞれの金融商品に関する安全性や将来の価格変動、利回り、満期期間や中途解約の有無、換金手続きは簡単にできるかどうかなども調べておくと良いでしょう。

安定型資産運用とリスク型資産運用のバランスをとる

資産運用は、貯蓄に重点をおいた安定型資産運用と、積極的に投資を行っていくリスク型資産運用のバランスをうまくとって行く必要があります。

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貯蓄の中にも通常の普通預金のほかに定期預金、定額預金、財形貯蓄、定期積立、投信積立など、色々な種類があります。貯蓄は元本が保証され、金利は一般に低めですが、将来にわたり金利が固定しているものと、金利が変動するものとがあるので注意が必要です。

生活設計を立てた場合に、どうしても必要な資金として貯蓄を利用し、その他の余裕資金で投資を行います。

投資の中にも、比較的リスクの低いものや中程度のもの、高リスクのものなど、種類がたくさんありますので、それらをうまく組み合わせてバランスをとるようにしましょう。

リスクを分散させる

現在の中高年世代にとって、ある程度の将来が見通せても、どうしても不安定要素が存在します。

高齢化社会の進展とともに年金システムが破綻するかもしれないし、増税で生活が苦しくなることも予想されます。

また、現在はデフレで円高傾向ですが、将来はインフレになるかも知れず、円安になることも予想されます。

そんなとき、ひとつかふたつの金融商品だけでは、資産の目減りを食い止めるのは難しくなります。

資産運用では、将来のあらゆるリスクに備えて一部で損を出しても、他の部分でカバーできるというようにリスク分散をしておく必要があります。

リスク分散とは具体的には、預金や株式、投資信託、債券、不動産など、複数の金融商品を保有して、低リスク型と高リスク型、短期投資と長期投資、円と外貨の両方を保有することを指します。



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